ラッピングコーディネーター 五味栄里先生によるラッピング講座。リボンの結び方、箱の包み方、季節に合わせたラッピングやエッセイなど

めでたく2024の辰年が明けました


めでたく2024の辰年が明けました

めでたく2024年の辰年が明けました。
おめでとうございます!!
年の初めに、改めてこの来し方3年を思い返すと、それまでの3年間の人生はお仕事でぎゅうぎゅう詰めだったのが、コロナの影響で隙間だらけになってしまいましたが!3年の間にその隙間に何が入った?と問われると。
あれ?何もないかも…うーんこれではちょっと寂しいなぁと反省しきりですね。
コロナコロナで明け暮れて無駄に憂鬱な3年間が過ぎてしまったことに改めて理不尽でやりきれない気持ちになってしまいます。

いえいえ新年早々落ち込まないように気持ちを盛り上げて!
お屠蘇気分でコロナ前の景気の良い時のお仕事の話をちょっとだけさせてください。

あの頃は・・・・
クリスマスシーズン前の10月からの3か月は怒涛の仕事ラッシュでした。
朝、出張先で目覚めたとき自分がどこで寝ているのか、しばらく思い出さないほどの忙しさでラッピングセミナーのために東奔西走日本中を駆け巡っておりました。
特にどなたも知らない苦労話を申し上げれば、準備段階の教材(包材)の発送は大変でした。
超過密スケジュールの間隙を縫って浅草橋の問屋街に行き、6~8本のセミナーで使う教材を毎回まとめて発送しておりました。ペーパー、箱、リボン、袋、シールなどの大量の教材は店内装備のかごに20杯近くになり、それぞれに行き先のあて名を張り付けて、クリスマスでごった返す店内を重いカートを引っ張って右往左往しておりました。
教材の到着期日、送付先、内容、数量などはそのセミナーの成否にかかわることで絶対に間違いは許されない、まさに薄氷を踏むが如きの段取り仕事でした。これには大変な気を使いましたが、セミナー不成立のような大きな間違いはありがたいことに1回も起こらず、今思えばよくぞ切り抜けてきたものだと、当時を思い起こすと今でも冷や汗が流れます。
中にはその薄氷が危うく割れかかったセミナーもありました。印刷屋さんとご縁ができて高価なペーパーがお安く手に入るというお話をいただき、ペーパーは全てお任せしたところ、当日会場に入ったら、そのペーパーだけ到着していないとのこと、青くなって印刷屋さんにお電話しました。

電話口で印刷屋さん
「えっ?!今日ですか??あぁ~すみません、日にち間違っていました。」
「僕、今すぐ届けます!!会場はどこでしたっけ?」
「仙台です」
「あぁ~だめだぁ~」

こんな会話でした。その後開始前の1時間で、近くに小さな包材屋さんを見つけ、ちょっとあか抜けない、誰もどこかで見たことあるような普通のペーパー2種類くらいで何とか切り抜けました。

内訳話になりますが、私の勘違いから日程間違いの事件もありました。
お恥ずかしながらこれは忘れられない、ミステイクです。
朝のんびりとパジャマ姿でぼーっとコーヒーを飲んでいたら、
電話「先生!どうなさったんですか新幹線の時間ですよ!」
聞いた途端、もう真っ青です。血の気が引きました・・・・
「とにかく現地に入ってください!遅れますが必ず行きます!」と、返事。
信じられないような話ですが!私はそれから30分後には新幹線の中におりました。
近くで、その一部始終を見ていた母の証言です・・・・
「鬼の形相で家中を走り回ってパジャマからスーツに着替えて、走りながらその辺の荷物をスーツケースにぶち込んで、何も言わず玄関から飛び去った」とのことでした。
これも、考えると仙台のお仕事でしたね。現地に到着したときには電話の彼女が私の顔を見て泣くので、本当にご心配をかけて申し訳ないことをいたしましたと、平身低頭で深くお詫びをいたしました。この彼女は今でもご一緒に楽しくお酒を呑む大切なお仲間です。

このような刺激的な仕事をしていたのになぁ・・・・
まだ仕事は全然帰ってきていませんが、少しずつですが空気が変わってきたのは感じます。
先日、関東のお仕事のオファーをいただき電車の窓から冬枯れの景色を眺めていたら、この旅の感じは久しぶりだなぁと、とてもとても幸せな気分がいっぱい心に満ちてきて、私の人生の隙間がちょっとだけふわふわした温かい何かで埋まった気がいたしました。
2024年がいよいよ走り出しました。
新年が明けたばかりで、春の目覚めはまだ少し先ですが、お仕事もきっと春風に乗って楽しい気の流れがやってくると信じたい、今はそんな春めいた気分で、めでたく新年を迎えております。
皆さまにも良いことが龍の背中に乗って舞い降りてきますようにお祈りいたします。
今年もよろしくおねがいいたします。