ラッピングコーディネーター 五味栄里先生によるラッピング講座。リボンの結び方、箱の包み方、季節に合わせたラッピングやエッセイなど
この夏は雨が多く天候不順な日々が続きました。九州では河川の氾濫なども起きて、ニュースを見るたびに気持ちが痛み、心の中にまで雨が降っているような夏でした。曇天の空の下で世の中に不穏な空気が滞留している感じがする一方、私の周りには新しい出来事が起こり、変化の多い夏でした。
以前にもちょっとエッセイで書きましたが、6月下旬からPC教室に通い始めました。PCの得意な方には奇異に感じると思いますが、それまでの私はたくさんの失敗ゆえに、ワードはやたらといじらない!分からないボタンは一切クリックしない!これがルールでした。でも教室に通い始めてからは、無知だった自分に驚き、クリックすれば簡単に操作ができるのに何もしなかったことがむしろ腹立たしく、まるで固く凝り固まった首の向きを力任せにぎゅーっと反対にねじられたように、PCの便利な使い方に向き合いました。まさに目から鱗とはこういうことなんですね。その首が楽に動かせる新鮮な喜びに浸りながら、今もPCの新しい知識と向き合っています。
ちなみに現在はワードの基礎を終わり、いよいよパワーポイントに入ってまいりました。アニメーションを操っている自分に少し信じられないという気分も手伝い、ウインドウを見ながらいささかドキドキワクワクと心がときめいております。勉強を始めたばかりの小学生のような、誠にお恥ずかしい内訳話でございます。
実は新しい流れはもう一つやってきました。仕事の関係でパーソナルカラーを早急に勉強することになりました。パーソナルカラーとは人の肌色を4種類に分けて、その人の属するフィールドを選択して一番似合う色をプレゼンテーションして差し上げる技術です。自分で決めたデッドラインは9月初めです。
色に関してはラッピングで使いますので、少なからず自信はありましたが、人の肌の色は微妙で非常に難しいことがよく分かりました。でもこの困難さが反ってやる気を刺激して「よーしやってやろうじゃないの」と、久しぶりに挑戦者の気分になっております。とは言うものの、実はおしりに火がついていて、そのような前向きなことばかりではありません。ただいまは必死で、眼が血走って、夜も心配で寝ることがでない有様が本当のところです。
レッスンの初回の教室の雰囲気には、びっくりしました。
先生がお美しいのは当然としても、生徒さんは30代から40代の女性、いかにもリッチで美しく自信に満ち溢れて、スタイルの良いモデルさんのような方ばかりでした。どうしてこのような選ばれた人たちが集まるのか・・・全く謎です。美しく、洗練されて、いきいきとした若い人たちの集まりの中に入り、よそから見ればですが・・・何食わぬ顔で平然と「年の功で、頑張る!!」などと、のたまわっている私を想像してください。ちょっとみじめな感もありますが、仕事のためです。自分のために頑張っております。
ちなみに、こちらのレッスン料はたいへん高価です。又、診断するのに必携の肩に載せて肌の色をテストする布は、びっくりするほどの価格です。すべて自分への投資ですが、仕事の幅が広がれば仕事がもっと楽しくなるだろうと考えればお安いものだと自分に言い聞かせております。
新しい知識は頭の中の澱んだ血を一気に流して、脳の細胞が新鮮な空気を吸って活性化するようなものなんですね。それが自分の生活の中で生き生きと役に立ち、人生までも豊かになるのであったら、どんどん新しいことに挑戦していくべきだと痛感しました。
私は長い間、教えるという立場のお仕事をさせて頂いております。もちろん自分磨きのレクチャーは様々してまいりましたが、お金と時間をきっちりと掛けた前向きなレクチャーは、学校卒業以来、久方ぶりの事です。また自分の無知に気が付き素直な心で人の教えを乞うということは大切なことなのだと、改めて気が付きました。指導される側の気持ちにもいろいろな思いをはせることができたのは大きな財産となりました。
この夏は、私の生きるための歩み方まで変える人生のエポックの季節でした。
感謝。