ラッピングコーディネーター 五味栄里先生によるラッピング講座。リボンの結び方、箱の包み方、季節に合わせたラッピングやエッセイなど

マスク雑感


今年は年明け早々、残念なことに再度のコロナ緊急事態宣言の発出という事態になってしまいました。
ウイルスはまるで私たちの心のゆるみにつけ入る様に、知らないところで増殖していて気が付いたときには感染者が桁違いの数で増加していました。今は、1000人超えたと聞いても感覚がマヒしてしまい驚きもしないのが実情です。
それでも無関心になることはできないので、毎日の感染者の数の増減に心を砕いているのは皆同じだと思います。

マスクは今や外出するとき、人と会う時の、必需品です。
これが無かったら、市民権(?)を頂けないという状況ですが、共通交通機関に乗るといろいろなマスクに出会います。
鼻がすっかり出ているマスク、あごにのみ鎮座しているマスク、効果が低いウレタン、布製などを目にすると車両を変えたいとさえ思います。ところが過度に気にしすぎる人もいて注意すれば争いになり「マスク警察」という名前まで付き、いったいどうしたらいいんだよーと、叫んでしまいたい、本当に住みづらい世の中になってしまいました。

住みづらいと言えば、マスク事情で女性のメイクもいやおうなしに激変しました。マスクに隠れてしまうし、汚れてしまうなどの理由で、女性はリップとチークを使わなくなりました。でもお化粧終わりにはたまにはリップを濃い目に塗り、チークをピンクピンクにして、可愛くしたいなーと思います。
どんなにお化粧しても鏡の中の顔は、色の無い、精気の無い残念な私しか写っていません。皆そのような顔に本当に飽き飽きしているのです。
華やかな色が溢れる春も近いのに、このままでいいの?と鏡の前で出るのは深いため息ばかりです。

一方、テレビを付ければコロナ関連ばかりですが、マイクの前で政治家が話しをする時に、外したマスクのしまい方にそれぞれの特長を見つけました。ある女性の政治家はマスクをジャケットの前ポケットの中にグシャッと突っ込んでいました。「マスクしわしわになっちゃうよ、その後捨てるのかなぁー」と、一言ぽつり。
演題の上に無造作にあおむけに寝かされたマスク、一生懸命話している持ち主の横で天を仰いでいる紐が時々写るのを見て、「なんだかな~、この人しっかり仕事してくれているの?」と見当違いの心配をして。
大臣クラスの男性、きちんと丁寧に胸ポケットにしまったのを見て、うむ、これは気持ちいい‼と小さな心の拍手。
マスクを外したら手作りのマスクケースにきちんと入れてから、おもむろに話し出すような政治家さんがいたら、ちょっと嬉しい感じがします。
このようなヒマな視聴者がいろいろなことを言っているのですもの、政治家さんたちも大変だね。

そうそう、先日、電車の中でマスク美人にお目に掛かりました。勿論彼女のお顔の全容は見えていないのですが、どう拝見しても美しい、特に斜め横顔が素敵でした。
チラチラと観察すると、もちろんマスクはきちんとしているのですが、黒目がちの目、額、眉、こめかみ、鼻筋がちゃんと見えている事が美しい条件だと気が付きました。
アースタイルも大切で、前髪は降ろしているのですが顔のパーツの邪魔をしていないのです。そして長めの髪を後ろでくくっているので、首筋もすっきりと見えて肌の肌理、色白も際立っていました。
但し先日お会いした、中学生のお子様のお母様からこのようなお話も伺いました。
PТAの初めての会合でお母様方が一斉にマスクを外す機会があったそうです。
曰く「びっくりよ、マスク外すと殆どの人の顔のバランスがねぇ・・だめなのよー。
えーっ!?こんな顔?という人ばかり、なかなか美人っていないものなのね」
「マスク付けていると2倍は美人に見えてしまうものなのね」と・・・
なるほど、マスクの思わぬ効用もあるものですね。

マスク雑感、
マスクにまつわることを思いつくまま書いてみました。

つい1年前まで想像だにしなかったパンデミック、この恐ろしい言葉の意味さえ知らなかった私たち、今後どのように収束していけるのか?いまだ道の先は見えておりません。今私たちが持っている武器は消毒とマスクのみです。見えない敵に向かうには脆弱過ぎると感じる方もいらっしゃるでしょうが、アナログではあるが実は最強なのでは・・と私は感じております。簡単に手に入り、持ち運び簡単、取り換え可能、装着簡単、利点はいっぱいあります。この武器をしっかりと手に持ち戦うしかないのです。
マスクのルールに沿って皆で力を合わせて、この道の先に光を求めて頑張りましょう。